2003 ICEP開催報告 |
INVITE SPEECH
今回のInvited Speechは、昨年IMAPS North Americaの会長に就任されたP. Barnwell氏 とドイツのE. Zakel氏のお二人にお願いしてあった。しかしながら、イラクの戦争とSARSの影響で、海外からの参加者が相次いでキャンセルされるなか、当セッションもZakel氏の参加がならなかったため、急遽JIEPの傳田名誉顧問が代役に立たれ、ヨーロッパの事情に通じておられるBordeaux大学C. Zardini先生の協力を得て、Zakel氏の資料をそのまま使っての講演が行われた。 若林 信一(新光電気工業) |
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WA1:Advanced Packaging
イラク戦争やSARSなど、当初予期せぬ事態のため海外からの参加予定者の欠席通知が届く中での幕あけとなった2003ICEPの初日第一セッションの"Advanced Packaging"は、それでもセッション会場の席がほぼ埋まる状態の参加者を迎え、予定通り8件の発表(内2件はUSA、台湾からの発表)をすることができた。 西田 秀行(インターナショナル・ディスプレイ・テクノロジー) |
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WB1:Design and Testing
本セッションでは、テスト用プローブ関連が2件、LCDのリペア、ノイズ低減用キャパシタ、CMOS回路基板のオープン検査方法、はんだ接続部形状可視化、パッケージ熱設計が各1件であり、他にペースト印刷モニター方法の1件は発表キャンセルであった。 北城 栄(日本電気) |
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TA1:Substrates I
本セッションは、当初4件のエントリーから2件のキャンセルが発生し、2件の発表となった。1件は招待講演で、内容は高周波化が加速されている現状を反映して、高周波領域における基板特性と、半導体パッケージ用基板の必要とされる特性について説明、各メーカの半導体パッケージ基板の特徴を紹介された。基板を設計する上で高周波用途での基板特性を向上させるための材料、配線構造を含めた基本的な考え方から、各メーカのパッケージ基板構造を例にとり具体的な構造の紹介、最後には理想的な配線設計指針まで言及された発表であった。 岡 誠次(三菱電機) |
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TB1:Optoelectronics I
内容は、ディスプレイの封止樹脂材料とその塗布関連1件、及び光通信関連3件であった。封止材料では、紫外光や温度により極めて劣化の少ない改良樹脂の特性、更に真空中での封止樹脂塗布方法とその性能が報告されている。光通信関連3件は、オプトリンクデバイス関連が2件、光通信基板の電磁放射輻射関連1件である。オプトリンクデバイスのスイッチアレーに関しては、主要なスイッチ部の構成(駆動部カンチレバー部やミラー作成)に半導体加工技術などを組み合わせた斬新な発想が報告されている。また、スプリッタモジュール関しては、PLC(planar lightwave circuit)チップを用いチップ両端にU-groove(溝)をレザーマイクロマシーンにより加工し、オプトファイバーの直接接続を可能としたものであり、損失に関する性能が報告されている。電磁放射輻射分析では、パワープレインとグランドの分離有・無について高周波1(GHZ)までのデータ収集と分析が報告されている。 吉田 信也(職業能力開発総合大学校) |
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TA2:Interconnection
合計4件の発表があった。 最初の発表は大阪大学のJone-Min Kim氏の発表で、光学素子の正確な位置合わせに樹脂のセルフアライメント力を利用しようとするもので低価格の実装には有効な手段になろう。2件目はシンガポールのInstitute of Microelectronicsからのものであったがキャンセルになり、宮代氏が代読された。内容は最近のCu配線低ε樹脂の上へのワイアボンディングのボンディング条件に関するもので破壊の条件を調べるものであった。3件目はフィンランドからのものでパッシブ部品の導電性接着剤を用いたマウントプロセスに関するものであったがキャンセルになった。代わりにTechlead のBauer氏からフレキに開けたスルーホールへの半田の毛細管現象を利用した新しい層間結合方法について特別発表があった。4件目は大阪大学Yasuda氏の発表で、還元性の樹脂をバインダーとしてIn-Su共晶粒子を入れたペーストによる接続に関するもので、興味あるものであった。 塚本 勝秀 |
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TB2:Material I
薄膜堆積技術3編と実装技術1編が報告された。 金子 郁夫(武蔵工業大学) |
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TA3:Substrate II
半導体素子の多機能化、高速化が進む中で、その性能を十分に発揮するため、基板に対して配線の微細化、高機能化、高信頼化の要求がさらに強くなってきる。本セッションの内容は、まさにこれらの要求に答えたものであった。不良発生状態の解析およびその発生メカニズムの理論的な解析によりはんだ耐熱信頼性の改良を図った(住友3M・川手氏)もの、つづいては、新規多層配線接合技術(住友ベークライト・原氏)やエッチング因子解析と配線形成技術(日本IBM・林氏)の配線微細化に関するもの、さらには高速化のための受動素子基板埋込み技術(三菱電機・内海氏)(新光電気・堀川氏)の発表等、いずれもパッケージや製品設計を行う上でキーとなる技術であり、今後の実用化に向けた展開が期待されるテーマであった。各発表後も製造プロセス、解析方法、設計と多岐に渉る討論も活発に行われ、聴講者の関心と期待が感じられるものであった。 宝蔵寺 裕之(日立製作所) |
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TB3:Reliability and Thermal Management
本セッションは、部品搭載ボードレベル熱解析が2件、温度サイクル予測、落下予測、曲げ試験予測などの信頼性評価関連が4件であり、内2件は発表キャンセルであった。ボードあるいは筐体レベルでの簡易熱解析手法が望まれている背景には、機器の熱密度の向上と、機器の製品サイクルの短縮化があり、実用的な手法の提案が望まれる。 北城 栄(日本電気) |
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TA4:Plating and Wafer Treatment
2件の発表キャンセルがあったが、TB4-6中国清華大学、Ma先生にTA4での発表をお願いし計5件の発表が行われた。1件目は岡山大学近藤先生が、ASET3次元チップパッケージの要となった高アスペクト比ビア穴銅メッキ条件および添加剤の最適化と工程時間短縮の成果を、2件目は松下電工澤田氏が、大気圧中プラズマジェットによる洗浄・表面改質がNi/Auメッキ及び50μ径ビア銅メッキの品質を向上させた事例を、3件目は東レリサーチセンター伊藤氏が、Sn-Ag-CuはんだとNi-P/Auメッキ接合部の破断強度はNi拡散によるカーケンダルボイドに影響されるという研究成果を、4件目はマイクロエレクトロニクス研究所Ganesh氏のバンプ付きウェハー薄型化に必要な要素技術、最後にMa先生の実故障事例に基づく信頼性向上の要と続き、いずれも今後の実装技術の発展には欠かせない有益な研究成果・意見交換の場となった。 児玉 靖(日本アイ・ビー・エム) |
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TB4:Simulation
本セッションには、合計6件の投稿があった。 日浦 滋(東芝) |
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FA1:3D Packaging
セッションは最終日の早朝にもかかわらず、開始時で60名程度、終了時で80名近い参加者があり盛況であった。3次元パッケージ技術に関する注目の高さが伺えるセッションとなった。 佐藤 知稔(シャープ) |
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FB1:Pb-free Solder
このセッションはここ数年続けている鉛フリーのセッションである。今年は全部で5件と例年より若干テーマ数が少なく、鉛フリーも落ち着いてきた感がある。 澤井 秀夫(トーテック) |
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FA2:Materials II
「電子実装用高導電率接着剤の特性」(Jeong氏ほか)では、キュアリング時間が増すほど、溶媒の蒸発、架橋密度増加などにより電気抵抗が減少すること、ポリマー量が増すほど接着強度が上昇すること、などを報告した。 大塚 正久(芝浦工業大学) |
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FB2:LTCC
本セッションは今回より新たに設けられたセッションで、受動素子内蔵や高周波帯域の伝送特性等の優れた特徴により移動体通信機器の小型化に寄与しているLTCC(Low Temperature Co-fired
Ceramics/低温同時焼成セラミックス)に関して、材料、内蔵素子、アプリケーションに関して4件の発表が行われた。 植垣 祥司(京セラ) |
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FA3:Flip-chip I
このセッションは現在応用段階に入っているFlip-chipのコーナーであり、関心の高さを裏付けるように聴講者が多かった。 奧野 敦史(サンユレック) |
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FB3:Optoelectronics II
伝送速度2.5Gbit/sの光トランシーバに関する論文1件とポリマー光導波路を応用した光インタコネクションに関する論文3件の計4件が報告された。 安東 泰博(シグマ・リンクス) |
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FA4:Flip-chip II
林英二氏(ルネサステクノロジー)の発表内容は有機基板を使った多ピンBGAの組立方法に関するものである。発表の主題は鉛フリーはんだとフラックスレスを可能にしたアンダーフィル材料であった。信頼性の高いパッケージを開発するに当たって使われた手法は理論的であり必要な項目を全て網羅している。 前田 欣二(エム・ティー・オー) |
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FB4:High Speed/High Frequency Package
マイクロ波帯、ミリ波帯域に関連して提出稿が5件あり、実際に発表が行われたのは4件だった。数年前までの当該セッションにおいては携帯電話システムを意図したものが多数だったが、昨今これにとって変わり、高ビットレートのデジタル伝送システムを想定したものが多くなってきた。今回の発表では、従来の周波数帯域で用いられている実装の概念を、高周波・ハイスピードに拡張するにあたって発生する問題が指摘され、その解決への取り組みが発表されていた。インターコネクション、グランドビア、回路部品、部品構成な 内木場 文男(日本大学) |
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