9:30 - 9:40 |
イントロダクション
中村 篤・電磁特性技術委員会委員長(ルネサステクノロジ) |
9:40 - 10:20 |
「グラウンドとリターンとコモンモード」
和田修己(京都大)
(概要)ディジタル回路実装で理想的なグラウンドを確保することは難しい。EMC設計を念頭に,グラウンド(基準電位)とシグナル・リターン(帰路)の区別,コモンモードの抑圧,LSIのグラウンド問題などについて考える。 |
10:20 - 11:00 |
「プリント配線板のグラウンド電流とEMI放射(メカニズムとモデリング)」
原田高志(日本電気)
(概要)プリント回路板からのEMI放射の多くはグラウンドを流れる電流の振る舞いにより説明することができる。本講ではこれらのメカニズムと,その現象を説明するためのモデルについて紹介する。 |
11:00 - 11:15 |
休憩 |
11:15 - 11:55 |
「多層プリント板におけるグラウンドの[強さ]と信号波形品質・ノイズ」
田中顕裕(アイカ工業)
(概要)内層にべたプレーンを有する多層板に関し,信号用貫通穴におけるリターンパス障害,対向するべたプレーンの面積,コネクタ実装部位のグラウンドの仕様等が信号波形品質とノイズに及ぼす影響について実験例を示し,基板設計におけるグラウンドの重要性を考える。 |
11:55 - 12:35 |
「グラウンド上の電流による電子機器のEMC」
岡 尚人(三菱電機)
(概要)電子機器では,共通インピーダンス等が原因でグラウンド上に生じる電流によって多くのEMC問題が起きている。これらのメカニズムと抑制方法について,プリント基板,シールド筐体,シールドケーブルなどをモデル化して説明する。 |
12:35 - 13:35 |
昼食・休憩 |
13:35 - 14:35 |
「現場で困らないためのプリント基板設計の心得」
「新設セミナーのご紹介 - 設計方法でこんなにノイズが変わります - 」
黒河浩美,久保寺 忠(日本フェンオール)
(概要)LSIの多ピン,狭ピッチ化により,基板設計現場では配線を引き出すことにひと苦労。周辺がバスで埋め尽くされると今度はパスコンを置く場所でまた苦労。しかもLSIの下に電源・グラウンドが殆ど無いとなれば,失敗を経験した設計者ならびくびくものです。この様な状態に陥らないために,本テーマではちょっとした極意をお教えします(黒河)。
この極意を体験頂くため,実際に基板を設計,評価し,専門家を交えて議論するユニークなセミナーを10月から開講します。進め方について具体的に説明します(久保寺)。 |
14:35 - 15:15 |
「差動伝送路におけるグラウンド構造のノイズ放射への影響」
藤尾昇平(日本IBM)
(概要)近年,PCシステム等の高速信号伝送において差動伝送の利用が急速に普及してきている。 ここでは実際の差動伝送路におけるグラウンド開口などが放射ノイズに与える影響を考察するためのシミュレーションモデルを作成し,その解析結果について説明する。 |
15:15 - 15:30 |
休憩 |
15:30 - 16:10 |
「高速高周波デバイス実装における電源・グラウンド面の影響」
井上博文(日本電気)
(概要)高速高周波性能を有する半導体やパッシブ部品の実装は,その構造により特性が変化しやすい。特に部品近傍の配線,電源・グラウンド面の影響が大きく,設計時に十分な検討が必要である。ここではインダクタの近接電極の影響,BGAインターポーザでの電源・グラウンド面の影響など,いくつかの解析結果を示し,高速高周波特性の改善方法について説明する。 |
16:10 - 16:50 |
「近磁界スキャナを活用したプリント回路基板の解析技術」
中村 篤(ルネサステクノロジ)
(概要)プリント回路板上空の磁界分布観察からシグナル・リターンの確保され具合を間接的に評価することができる。近傍磁界(電界)スキャナによる実測結果を紹介し,その活用方法について考える。 |
16:50 - 17:20 |
Q&Aとフリーディスカッション |
17:30 - 19:00 |
技術交流会 |