2A4:半導体パッケージ・モジュール
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本セッションでは, 今後のパッケージの要素技術となる内蔵素子の検査法ならびに薄膜キャパシタ材料などについて合計 4件の発表が行われた。この分野への関心の高さをあらわすように, 本講演会の最終セッションにも関わらず, 最後まで多数の参加者を得て,
活発な議論が行われた。
キャパシタ内蔵基板の製造プロセス途中での検査法としてテストクーポンを用いる手法が提案され,その実用性が示された(日立化成)。また, 内蔵キャパシタ材料を目指したSrTiO3について, 異常粒成長の抑制ならびに熱膨張係数の調整法を工夫し, 高周波キャパシタとしての可能性が実証された (NEC)。また, DC/DC コンバータの小型化を目指して, ベース基板として従来のプリント配線板に替えてシリコン基板を用いることが試みられ, ±5%の精度の抵抗およびダイオードを形成する技術が開発された(富士電機システムズ)。さらに, 高速信号伝送のためのスタックトペア線路について新しい知見が報告された。カレントスイッチ型差動インバータ対応の伝送線路型電源グラウンドペア線路は, バイパスキャパシタなしでも 3 GHz動作に対応可能な電源であることが実証された。 |
(橋本 薫/富士通研究所) |
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